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2022

11/22

マウスピース矯正🦷


 

皆様こんにちは。

このブログを書き始めて、今日で早9ヶ月。
そして今日は11月22日【いい夫婦の日】です。
実は私達今日が入籍日なんです。あれから18年が経ちました。この18年、色々な事がありすぎて18年以上の内容の濃さです(笑)。

さて今日は【マウスピース矯正】がテーマです💡

今流行りの【マウスピース矯正】先生のところではやらないのですか?と言うお問い合わせが来ます。
実は私、マウスピース矯正はやっているのですが(当院でやっているのは、小児期に使う【T4K】と【ムーンシールド】です。)、色々種類がございまして、皆様が質問するインビザライン、アソアライナー、エシックスはやっていません。

私はいつも、何か新しい事や物を導入する時は、必ず講習会に出て、自分で実際使ってみて良いと思えるものしか取り入れていません。自分の目で確かめないと気が済まない性分なんです。

近々、この分野に踏み入れてみようと思っていますので、その時はまたご報告致します。

私が手を付けていない最大の理由は【良い歯を削る】と言う点です。歯が凸凹しているのは隙間がないからです。
ない隙間にスペースを作る為には、
①歯を削って隙間を作る
②歯を抜く
③拡大する(広げる)
しかありません。

このマウスピース矯正は、歯を抜かずに削って治すのが主流です。
人間の【エナメル質】は組織の中で一番硬く無機質で出来ています。この為、“再生”が見られません。同じ歯でも、その内側の【象牙質】【セメント質】は有機質を含んでいるため再生が(新しい組織が作られる)あるのです。この二度と作られない【エナメル質】を削る事に物凄い抵抗があるのです。
【エナメル質】は奥歯で2~3㎜㎜程度。一番小さな下の前歯に至っては0,5~0,6㎜。でも、大抵歯並びでガタガタしているのは“前歯”じゃありませんか?その前歯のガタガタ、0,5㎜よりも多いですよね?
しかも削る時は、矯正を始める前のガタガタの状態です。削りたい【コンタクトポイント(歯と歯が綺麗に並んだ時に接触する点)】をピンポイントで削る事はほぼ不可能です。
そうなると、削らなくても良い歯、削りたくない歯までも削ることになるのです。

今、矯正専門医に“マウスピース矯正で治らなかった人”が再治療で訪れます。
強い力がかかりすぎて“失活する歯(神経が死んで歯が黒くなる)”や、歯を削り過ぎて“失活してしまう歯”や、上下別々に見たら凸凹もなく並んでいるけど“噛み合わない歯”。重度の“歯周病”重度の“虫歯”の進行が見逃されていたり…
目立たない装置を使い、自分の大切な歯をダメにする。正に“本末転倒”“言語道断”です。

人それぞれ価値観が違います。目立たない矯正を選ぶことは決して悪いとは思いません。しかし、思い出して欲しいのは、矯正治療は美容外科やエステとは違い【機能回復】を目的とした列記とした【医療】なのです。ですから、勿論【医療費控除】もきくわけです。
ですから、私もこの目で【マウスピース矯正】を見てこようと思っています。やっていないことをとやかく言う筋合いはありませんので、先ずは現実のご報告となります。
良いと分ければ、即導入に踏み切りたいと思います☺️‼️

【マウスピース矯正】の落とし穴は、スキャニング出来る機械と分析ソフトがあれば、歯医者で矯正の知識が少ない先生でも手をつけられる事です。
なのに【高額医療】です。マンションの購入は、【高額】ですが、内覧会、実績等を自分の目で確かめた上で購入を決めますが、矯正治療は、そのゴールが曖昧です。しかも、術者によって仕上がりの好みも違うのです。【美的センス】も先生によってまちまちです。同じ綺麗に!も、先生と患者様との違いがあるのです。選ぶ側は、高額な医療を受けるのにも拘わらず、分かりづらく難しいと言うことです。

私が矯正の道に進んだ時、私の恩師がこうおっしゃいました。
【木を見て森を見ず】歯だけを見ていたら何年装置を付けても治らない。全体を見て、どうして今の噛み合わせになったのかを理解しなければ、歯並びを治したとは言わない❗噛み合わせは、それ単独で機能しているものではなく、顎関節、筋肉、習癖、体癖が大きく関わってくる。そうしたものまでもきちんと見なければ、それは治したことにはならないのだと。教えてくれました。
今でもこの教えを忘れたことはありません。
自分の家族にも、自分にも安心、信頼できるものを、患者様に届けていきたいと思っています。

技術は日進月歩で歩み続けています。今はもとても自由に沢山の選択肢から選べる時代となりました。
私も良いものを沢山患者様に提供出来るよう励んで参りたいと思っています(^_^)/

副院長 矯正認定医 清水直子