2022
3/25
『良く噛むこと』おさらい
皆様こんにちは。
【都道府県花】東京都は『ソメイヨシノ』ですね。
東京は桜の開花宣言を受けてから、花冷えと言いますか、気温が急激に下がる日もありまして、ここ数日、ようやく桜が咲き始めて来たように思います。〝ピンク色の季節〟。何だか気持ちがウキウキします。
私が小学生の頃、桜と言えば〝入学式〟が定番だったのですが、これからは桜と言えば〝卒業式〟。な~んて事になってしまうかもしれませんね。
4月1日より【成年年齢が18才に引き下げ】られ、少しずつ色々な事が早まっています。
さて、今日はプチおさらい。
前回のお話は【重力】にからめて、『噛むことの大切さ』をお話させて頂きました。私もこの矯正治療に携わり今年で29年目となります。沢山の方のお口を診てきていますが、【顎が小さくなった】とはあまり思わず、むしろ【歯が並ぶ場所=歯列弓が狭く】なっている様に感じています。
その原因はおそらく【怠け舌】。
現代人は物をよく『噛まなくなった=噛む回数が少なくなった』ため舌が怠けてしまい、筋肉なのにぷにぷにと柔らかく、動きも悪く言うことも聞きません。本来、ご飯の時に沢山動くはずの舌が、噛む回数が減った為、活躍する場が失われているんです。本来、舌が動くことで起き上がるべき奥歯が、生えてきたまま、寝そべったままでいる。なんて事は珍しくないんです。内側から生えてきた下の前歯も、舌によって押し出される事もなく、ガタガタのまま終わってしまっています。
【舌の運動】で起き上がって来るはずの歯が、【物を良く噛まない現代人】の顎では、歯が起き上がる事もなく、そのまま終わってしまい、歯並びを悪くしてしまっています。
【顎の骨が小さくなった】のではなく【歯が並ぶ場所=歯列弓が狭くなった】わけで、小さな頃より、コツコツと物を良く噛む習慣を身につけてさえいれば、それほど歯並びが悪くなることもなかったと思うのです。
更に噛めば重力促進。成長期には顎の成長も促進するんでしたよね。
【噛むことのメリット】
①脳血流量が増える。
②咀嚼は、ある一定のリズムで噛むため、脳はジョギングしている時と同じ状態(=ランニングハイ)になります。このため快適なホルモンが沢山出て、ストレス解消になります。
③良く噛むことで、口の中の唾液腺より、沢山の消化酵素が出ます。食塊を作りやすく、飲み込みやすくなります。
④口の中で細かく砕かれた食材は、胃や腸に負担を掛けず、アレルギーも防ぎます。
⑤良く噛むことで、満腹中枢が刺激され、少ない量でも満腹感を得られるため、暴飲暴食を防ぐ事が出来ます。
⑥成長期までは歯並びを良くし、成長期後は歯並びを安定させます。
⑦良く噛むことは、咀嚼筋(=噛む筋肉)により下顎を上に引っ張り上げる事なので、中顔面に力が付いた元気なお顔になります。
何だか身体に良いことが沢山あるんですね。
今日から是非実行に移してみて下さい。
良く噛んで、身体の中から健康になりましょう!
参考書籍
副院長 矯正認定医 清水直子